毒親認定したいけどできないなら、ひとまず「準毒親」と考えてみる?

毒親(毒母、毒父)という概念はここ数年ですっかり広まり、ブームになったとさえいえる。
毒親にまつわるWEB漫画やコラム、書籍などに接することで、数多の「毒親持ち」「毒親育ち」が少し楽になったんじゃないか、と思っている。
かく言う私も、自分に起きている問題が、すべて自分のせいではないとわかり、救われた1人だ。
ただ、自分の親を「毒親」と判断するのには、障壁がいくつもある。

「確かに嫌な思いもさせられたけど、ニュースに取り上げられるような虐待ではないし……」とか、
「親のせいにして、親に甘えているみたい……」とか「育ててもらった恩を仇で返すようで……」とか、
「親だって人間なのだから、完璧な子育てなどできるわけがない」とか、
「事情があったのだから(親自身に障害などがあったとか、自分が育てにくい子だったとか)仕方ない」とか。

こうした思いを抱くのは、仕方のないことだと思う。
しかし、だからといって親や家族関係には全く問題がないと判断したり、逆に無理に親を毒親だと思い込むのは、危険だ。
結局は自分が苦しみから抜け出せなくなったり、あるいは自分の問題と向き合えなくなったりする。

私自身も、家族関係で苦しい、でも自分の親が毒親だと判断しかねている1人だ。
そこで、一旦「準毒親」だと思うことにして、心を落ち着けるようにしている。

この記事は、自分の親を毒親だと判断し、楽になろう! と謳うものではない。
私は「準毒親」という考え方を試してます、ということを言いたいだけだ。
また、「準毒親」という考え方は、ド素人の私が勝手に作ったものだ。使ってくれても構わないが、責任は負いかねる。

私がウチの親を毒親であると疑う理由

毒親かどうか、まずはアタリをつけてみる

「毒親 診断」などで検索すると、毒親診断チェック、毒親特徴リストなどといったものがいくつか出てくる。
試しに受けてみると、私の親は50~75%くらいの確率で毒親だろう、といった感じだった。

機能不全家族(毒親)傾向度 診断チェック – ココオル
毒親診断チェック
もしかして毒親育ち?! 今すぐ診断できるチェックリスト – 毒親特徴まとめ.com

※ 「自分が毒親かどうか」という診断と混同しないよう、ご注意を

ウチの親の行動と、子たる私への影響

さて、以下に問題と思われる母の行動を挙げてみる(父については後述)。
順不同、年とともにマシになっていったものもある。

  • 躾における、過剰な暴力
    ピアノが上手く弾けないだけで、椅子を引き倒され、髪を強く引っ張られた
    ノートに他愛のない落書きをしただけで、鼻血が出るほど叩かれた など
  • 脅迫めいた言動
    「あんたを捨てにいくよ!」と実際に私を車に乗せて遠出した
    包丁を怖がる私の手に包丁の刃を突きつけ「さっさとやれ! 切ってやろうか!」 など
  • 情緒不安定気味
    同じ行動を起こしても、激怒するときとそうでないときがある
  • プライバシーを侵害する
    部屋にノックなしで入ってくる
    一緒に遊ぶ相手、食べたものなどを詮索する
    ノートに絵や文章を書いていると、覗き込む など
  • 持ち物や行動を小馬鹿にする
  • 悪口を過剰に言う
    ターゲットは父、知人、そのときTVに映っている人物 など
  • 望んでもいないことを押し付ける
    逆上がりができないだけで、やりたくもない体操教室に放り込む
    行きたくもない旅行や興味のないお出かけ
    「嫌だ」と言うと、「あんたのためなのよ!」と怒るか「楽しいわよ」と決めつける
  • 大人であること、立場が強いことを笠に着ての呪詛や罵倒
    「可愛くないね! そんなんじゃ嫌われるよ!」「あんたのためよ!」「口答えするな!」 など
  • 体型や体質の欠点で大騒ぎするくせに、私が自発的に外見を整えようとすると怒ったりからかったりする
    女として張り合おうとしていたのだろうか……
  • 父との喧嘩を子のせいにする
    「あんたのことで喧嘩してるのよ!」「あんたがいなきゃ離婚してる」
  • 価値観の植え付け
    「A校よりB校の方がいいわ」「お医者さんになるのがオススメ」
    「普通でいいのよ」と言いつつ、1つでも欠点やできないことが見つかると過剰に問題視する
  • 私の無理なわがままを聞く、なんでも買っちゃう(これは父も)

次に、親から影響を受けたと思われる私の行動傾向について挙げてみる。これも順不同だ。

  • 親にされたことをクラスメイトや友人にしてしまう
    叩く・つねるなどの暴力、「バカ」という罵倒、自分の思い通りにさせたがる、できないと罵倒する など。当然、嫌われる。
  • なんでも報告してしまう
  • 1つでも欠点やできないことがあると、隠そうとしたり、できるようになろうと無理をする
  • 悪口を言う癖がつく
    普通のこと、コミュニケーション方法の1つ、強烈なことをたくさん言うと偉い と思い込む
  • 決めつけが多く、自分と異なる考えを受け容れない
    「普通は~」「~に決まってる」「えぇ!? ○○なんてありえない!」 など
  • 単独行動を極端に怖がる、または惨めなものと思い込む
  • 怒られる、嫌われる、非難される、からかわれることを怖れ、言いたいことを我慢してしまう
  • わがままを無理に通してもらったことに対する罪悪感
  • 自己肯定感が低い

ちなみに、父の行動でよくなかったと感じているのは、「私のわがままをききすぎる」「不機嫌さを露わにする」くらい。
「うるさく言わない」「ほとんど叱らない」というのは子供にとっては都合がいい。けれどもそれは、躾などは母に丸投げ、子育ての美味しいところだけを持って行く、というずるい行為でもある。
実際のところ、私がいま問題視しているのは母ばかりだ。嫌われ役を母1人に押し付けることには大成功。
父の関わり方がまた違っていれば、母の行為も少しはマシになっていたかもしれないと思うと、父もまた共犯者といえそうだ。

『毒になる親(原題『Toxic Parents』)』の著者スーザン・フォワードは毒親を「子どもの人生を支配し、子どもに害悪を及ぼす親」と定義している。
私の場合、母は子たる私に自分と同じ価値観や行動パターンを植え付けたり、母の望むように行動したり一時は依存させたりすることに成功している。
もう毒親認定してもいい気はするのだが、しかし私にはまだ、躊躇いがある。

それでも毒親と判断できない、障壁の数々

私自身が毒親認定を躊躇う理由を挙げていく。

  • 明らかな虐待を受けたわけではないし、外から見れば子育て熱心な母と優しい父といったところ。夫も、母を「少し行き過ぎることはあるけれど、特別問題視するほどでもない」と評価した
  • 私自身が育てにくい子であり、両親を疲弊させ、混乱させた。
    私の子供時代については、この記事が詳しい。
    自己肯定感の低い人間は、好きでもない相手と結婚も離婚もするし家だって買う1
  • 現在はだいぶ緩和されている
  • 軽率な毒親認定は危険。「親だって人間なのだから、不完全で当たり前」「親に関係ない問題まで、親に原因を求めてしまうことになるのでは?」など、冒頭で触れたような考え

ひとまず「準毒親」というボックスに放り込んでみよう

今のところ、私は自分の親を「準毒親」と思うことにしている。
そもそも「毒親」という言葉に抵抗があるなら、「グレー親」とかでもいい。

「毒親論」において、親は「毒親」「そうでない親」の二分だけで考えられがちだ。でも多くの親は黒(毒親)でも白(そうでない親)でもなくグレーだろうし、黒であっても黒と認定しづらい事情もある。しかしその状態もまた、苦しい。

だからもう、毒はあるけれど毒親と言い切れない、毒親だろうけれど毒親だと決めにくい事情がある、これからゆっくり判断したい、というなら、ひとまず「準毒親」と思うようにして、一旦楽になればいい。

「準毒親」認定して、その後

親を「準毒親」ボックスに投げ込んで、その後どうすべきか、私にはまだわからない。
具体的にいえば準毒親ボックスに入れたままにしておくか、毒親認定してしまうか、「毒親でない」と考えるかの3択なのだが、おそらく3番目は選ばないだろう、というくらいだ。
(椿木密の戦いはこれからだ!)

参考:毒親 – Wikipedia
親が「毒親」だからといってあなたが不幸になる必要はない 『「毒親」の子どもたちへ』著者・斎藤学氏インタビュー

 

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